3年ほどで得られる国家資格
整骨院で働く柔道整復師の資格は、立派な国家資格の1つです。
国家試験を突破すると、厚生労働大臣から免許を与えられ、柔道整復師として打撲や捻挫といったケガの治療にあたることができます。
資格取得のための条件としては、高卒の学歴と、3年以上養成施設で知識やスキルを磨くことがあります。
平成29年度に実施された柔道整復師の国家試験データを見ると、6,321名の受験に対して3,690名の合格者が出ています。
6割近い合格率というのは、国家資格の中ではそれほど低い数字ではありません。
3年以上という時間的な要件を別にすれば、未経験からでも多くの方が目指すことが可能な国家資格の1つとなります。
理学療法士と違い、整骨院の独立開業が可能
「柔道整復師」という資格と比較的似た資格に、整体師や理学療法士があります。
まず整体師については、民間資格ですから医療行為ができません。
低周波マシンなどのマシンで行う施術も「医療類似行為」であり、整体師の方はどんな場合でも、健康保険取扱いの治療を行うことは違法となります。
理学療法士の方は、病院で勤務してリハビリや整復を行うことができます。
一方、整骨院などを開業する資格はこの理学療法士では得られません。
整体師の方は、民間資格ではありますが整体を行う施設を自分で開業することが認められています。
そのため、どの資格を選ぶかによって将来の働き方は大きく左右されると言えるでしょう。
柔道整復師によって得意分野が異なる
柔道整復師になったからといって、必ずしも整骨院で働かなければいけないということはありません。
高齢化社会ですので、介護福祉施設で機能訓練指導員として働く方も増えてきています。
また、高い技術を身につけてプロアスリートのトレーナーになったり、スポーツジムで働くトレーナーになったりと、スポーツの分野で活躍される方も少なくありません。
そのため、資格取得後の経歴などで、同じ柔道整復師でも得意とする分野は大きく異なります。
腰痛や肩こりといった、一般的によく整骨院に訪れる方が多い症状に強い方もいれば、アスリート支援に特化しているという方もいらっしゃいます。
多くの整骨院では、ホームページを開設していて、特に強い分野がある場合はそのPRもしています。
整骨院を選ぶ際には、お悩みの症状に強い整復師が働いているということもポイントにしてはいかがでしょうか。