歯磨きの大切さを知る
歯の健康を維持するには、しっかりとした歯磨きを行うことがとても大切です。
人生100年時代に入り、歯科医師会では80歳で20本の歯を残そうという取り組みを行っています。
人間の寿命が80歳を超えることが珍しくなくなった現在ですが、実は歯の寿命は50年というのは今もなお変わっていないのです。
そんな高齢化に逆行するかのような歯の寿命を延ばすためには、やはりきちんとした歯磨きをする必要性が出てきます。
歯の手入れを正しく行うことができれば、健康な歯を維持し続けることが可能だからです。
歯磨きは磨いているのと磨けているのとでは、天と地ほどの違いがありますが、多くの人がそのことに気付いていないという現状があります。
そのため30代で入れ歯を使用している人がいても、決して珍しいことではありません。
そんな若いときから入れ歯を使わなければならなくなる事態を防ぐためにも、歯磨きの大切さを認識することが重要です。
時間をかけて磨くのは就寝前
何がしかの食べ物を口にすれば口腔内は汚れますので、究極の理想論を言うならば毎回食べた後に歯磨きをすることが必要となります。
しかしそれは極めて現実的ではないため、1日のうちでせめて1度だけでも時間をかけてしっかりと磨くことが大切です。
朝食後は何かと忙しく時間がないという人も多いでしょうから、口臭予防のエチケットとしての歯磨きでもかまいません。
職場では昼食後の歯磨きができないという人もいるでしょう。
また勤務時間が長い場合は間食を摂ることもあるかと思われますが、日中は唾液が分泌されて口腔内を洗浄する役割を果たしてくれます。
そのため食後に歯磨きが出来なくても、お茶やお水で口をゆすぐだけでもph値を下げることができます。
しかし就寝中は唾液の分泌が減ってしまうため、唾液による自浄作用が働くことがありません。
細菌が口腔内に最も増えるのが唾液が分泌されなくなる就寝中ですので、寝る前にしっかりと歯磨きをすることが大切になります。
ながら磨きで隅々までブラッシング
歯は表と裏の両面に汚れが付きますので、磨くときは両側とも磨く必要があります。
また噛んだ状態で上下を一度に磨いても、清掃効果はほとんどありません。
大きく横に歯ブラシを動かす磨き方も、へこんだ部分に毛先が届かないため磨き残しが出てしまいます。
きちんと汚れを落とすには最低でも20分ほどはかかりますので、歯科医師はお風呂につかりながらやテレビを見ながら行う、ながら磨きを推奨しています。
これなら時間がかかっても苦になりませんし、しっかりと時間をかけたブラッシングを行うことができます。