尿路結石
腰痛ときくと筋肉は骨に問題があるように思われますが、時には内科の病気が原因で引き起こされることがあります。
その病気の一つが「尿路結石」です。
尿路結石は、腎臓などにカルシウムが流れ出ることで小さな結石が作られ、それが尿管などに詰まって痛みが出るようになります。
腎臓と膀胱をつなぐ尿管で痛みを引き起こすことになるので痛みは下腹部に出ると思われがちですが、尿路結石が腎臓近くで作られた場合は話は別です。
腎臓は腰の付近にあるので尿路結石の痛みも腰の近くで出るようになり、それが腰痛と誤解されることがあります。
尿路結石を取り除く場合は坐薬など内科で処方される薬が必要であり、放置しても状態は良くならないので早めに内科で診療を受けるようにしてください。
急性膵炎
お酒を飲んだときに腰痛が発症することはないでしょうか。
それは「急性膵炎」を発症している可能性があります。
急性膵炎は酒の飲みすぎたときや油っこい食事をしたあとにお酒を飲んだときに現れる症状であり、鋭いもので突き刺されたような痛みが長時間持続するのが特徴です。
膵臓は体の前面にあるので通常はお腹のほうが痛むのですが、人によっては背中の左側や腰あたりに痛みが来ることがあり、腰痛に似た痛みを引き起こすことがあります。
また急性膵炎はお酒を飲んだときに痛みが出ることや、膝を抱えた姿勢で座ると痛みが和らぐという性質があります。
そうした症状に心当たりがある場合は急性膵炎を患っている可能性が高いので、早めに病院にいって治療するようにしましょう。
急性胃炎・胃十二指腸潰瘍
急性胃炎や胃十二指腸潰瘍もまた腰痛とよく似た痛みを引き起こす病気です。
急性胃炎や胃十二指腸潰瘍は胃酸が大量に分泌されることに寄って引き起こされる症状であり、胃壁の炎症や潰瘍が起こりそれによって強い痛みを感じるようになります。
これらの病気も体の前面が痛くなることが多いのですが、炎症が発生した箇所によっては背中や腰と背中の中間あたりに痛みが出ることがあり、腰痛と誤解されてしまうことは少なくありません。
急性胃炎や胃十二指腸潰瘍は辛いものなど胃に刺激が強いもの食べた後や空腹時に痛みを発症することがあるので、そうしたタイミングでのみ腰痛が発症する場合は内科の病気であることを疑ってみてください。
急性胃炎や胃十二指腸潰瘍は胃酸を抑える薬を使用すれば症状は改善しますが、何もしないでいると胃潰瘍など症状が悪化することもあるので注意が必要です。